内臓脂肪と皮下脂肪、どちらも脂肪であることは同じですが違う点がいくつかあります。 皮下脂肪とは どのような性質か、そしてどうすれば落とせるのか…内臓脂肪との細かい違いに着目すれば、脂肪もうまくコントロールできるかもしれません。
内臓脂肪と皮下脂肪とは、どう違うの?
どちらも脂肪だけど・・・
内臓脂肪と皮下脂肪、どちらも脂肪ですが違いを簡単に言うと「つまめるお肉=皮下脂肪」です。内臓脂肪は血流が良い内臓のまわりにつく脂肪のことで、お腹をつまんだくらいではなかなか厚みを感じることができません。
一方、皮下脂肪とは皮膚のすぐ下にある脂肪なので全身にあります。「このお腹のお肉が・・・」と言って指でつまむことで脂肪の厚みを感じることができます。
皮下脂肪の方が手ごわい
内臓脂肪はわりと燃えやすいという性質を持っています。それに比べて皮下脂肪は燃焼しづらいという特徴があります。
なぜかというと、使われなかった(脂肪)エネルギーを蓄えたあと最後の最後まで使わずに溜めておくからです。つまり体が極限にまで達しないと皮下脂肪の燃焼が始まらないのです。
なぜ皮下脂肪ができるのか
皮下脂肪ができるということは、余分な脂肪(エネルギー)があるということです。摂り入れたエネルギーよりも、消費したエネルギーが少ないがために蓄積されていきます。見た目にあらわれやすい皮下脂肪がたくさんある人は「洋ナシ体型」と表現されることがあります。
男女の差
皮下脂肪は男性に比べて女性の方が多くつきやすいです。理由はさまざまありますが、ひとつに「子供をまもるため」と言われています。
女性特有のものである「妊娠」という時期は赤ちゃんが大きくなるにつれてお腹も大きくなっていきます。皮膚に近い場所にいる赤ちゃんを外部からの衝撃などから守るために、皮下脂肪がクッションの役目を果たしていると言われています。
また二の腕やお尻などお腹以外の場所でも、男性に比べて女性は脂肪がつきやすい体になっています。脂肪がつきやすいということは、自動的に皮下脂肪がつきやすいということです。
病気のリスクについて
内臓脂肪は目に見えないという特徴から、「脂肪の存在に気が付かない」というのが盲点です。知らないうちに生活習慣病を引き起こすきっかけになっていることもあります。皮下脂肪はそれ自体が病気を引き起こすきっかけになることはあまりありません。
外部の衝撃から身を守るクッションという役目の他にも、体の断熱効果なども期待できます。ただ、脂肪が増えるということは体重が増え肥満にもつながります。骨格や内臓など体への負担も大きくなりますので、やはり脂肪の量は適度にコントロールすることが必要です。
皮下脂肪を落とすには長期戦
皮下脂肪は燃えにくいという特徴から、即効性のあるダイエット方法はありません。時間はかかりますが、地道にコツコツとやっていく忍耐が必要です。ポイントは「摂取エネルギーのコントロール」「消費エネルギーのコントロール」の2点です。
体を「皮下脂肪が燃焼する極限の状態」にもっていかないといけないので、摂取と消費のバランスを長期的に保たなければなりません。
摂取は毎回の食事の内容を見直すと同時に、咀嚼回数など食事の仕方にも気を配ったり、食事をする時間を固定したり間食を無くしたりと方法はいくつかあります。
しかしただ食事制限をするだけでは「これから皮下脂肪を蓄積させないようにする」程度の効果しかありません。
すでに蓄積されている脂肪を燃焼させるには、やはり消費させることが必須です。消費に関しては、筋肉トレーニングをするだけでなく、有酸素運動をプラスすると効果的です。
また皮下脂肪は皮膚に近い場所にあるので、押したり揉んだりというマッサージでも刺激を与えやすいという面もあります。
落としづらい皮下脂肪といっても脂肪には変わりないので、地道に根気強く燃焼させれば必ず効果はあらわれてきます。
どうしても効果があらわれない場合には漢方を飲む手段もあります。比較的副作用が少ないとはいえ個人差もあります。体に合わない時や異変を感じた時は直ちに飲むのをやめてください。
まとめ
内臓脂肪と皮下脂肪とは、どう違うの?
どちらも脂肪だけど・・・
皮下脂肪の方が手ごわい
なぜ皮下脂肪ができるのか
男女の差
病気のリスクについて
皮下脂肪を落とすには長期戦