お腹の調子を整え健康的な毎日を送るために、乳酸菌は欠かせません。なんといってもヨーグルトや乳酸菌飲料が基本ですが、常温保存ができる食品で手軽に乳酸菌が摂れれば助かります。
今話題のロッテ 乳酸菌 ショコラ の長所と短所について詳しくお教えします。
乳酸菌ショコラのおいしい秘密
製品特長
乳酸菌ショコラは、株式会社ロッテと日東薬品興行株式会社が共同開発した商品です。メーカー説明にもとづく基本情報によると、乳酸菌ショコラとは熱や胃酸に弱い乳酸菌をチョコレートで包むことで生きたまま腸までとどけることができる健康スイーツです。
乳酸菌原料をそのまま口にいれることを想定した人口胃液による耐性試験で、1時間から2時間後の生存数が約100倍以上であることが実証されており、効率良く乳酸菌を腸まで運ぶことができます。
また、チョコレートは常温保存が可能で、手軽に持ち運んで場所を選ばずに食べられることも特長といえます。便利な個包装なのでご家庭でもオフィスでも旅先でも重宝します。
アーモンド入りやビタータイプ、コンビニや駅で先行発売するミニパックなど、今後もラインナップが増えていく見込みです。
一般的なチョコレートに比べてやや割高ではありますが、大手製菓メーカーが定番商品化を狙って自信を持って開発したチョコレートなだけに、味は一般的なチョコレートにまったく引けをとりません。おいしくて口どけのよい良質のチョコレートと言えます。
便秘対策
たいへんおいしい乳酸菌ショコラですが、それもそのはず、乳酸菌ショコラには砂糖がふんだんに使用されています。チョコレートの原料であるカカオは食物繊維が豊富ですが、チョコレートでその恩恵を受けるにはカカオの含有量が最低でも70%は必要です。
しかし乳酸菌ショコラは甘くておいしいミルクチョコレートなので、カカオ含有量の高いチョコレートのようなポリフェノール効果は期待薄です。砂糖によって胃腸の働きをにぶくする糖反射作用が起きるので、便秘を解消する効果が薄れる可能性があります。
もし、便秘対策で乳酸菌ショコラを選ぶなら、その効果は限定的だといわざるをえません。実際、乳酸菌ショコラはおもてむき整腸作用などをうたっていません。あくまでも消費者が自発的に期待するように、乳酸菌をチョコレートで守っている点のみを強調しています。
乳酸菌の個数
乳酸菌ショコラはトクホ(特定保健用食品)や、栄養機能食品として消費者庁の認可を受けているわけではありません。なにより成分表示に具体的な乳酸菌の種類や、含有量が明記されていないのは残念なところです。
有名な乳酸菌配合のお菓子に江崎グリコ株式会社のビスコがありますが、ビスコには熱に強いスポロ乳酸が5枚あたり1億個配合されています。乳酸菌ショコラが情報開示面で遅れている点はいなめません。
本来、「乳酸菌」を製品特長としてパッケージに大きく記載するためには、1gあたり最低1,000万個以上ないといけないという規定があります。
ノーマルな乳酸菌ショコラは正味量56g、個包装で14個入りなので、理論上は1パックで5億6,000万個以上は入っている、というのが理想計算になります。
種類によって千差万別ですが、一般的なヨーグルトは100gのヨーグルトで110億個ほどの乳酸菌を含んでいます。やはり圧倒的にヨーグルトが大量摂取に向きますが、一方で乳酸菌ショコラをムダだといえるほどではありません。
また、ヨーグルトや乳製品が苦手な人でも、チョコレートで乳酸菌を手軽に摂取できるのはたいへんな利点です。
乳酸菌の生死
乳酸菌ショコラの大きな売りのひとつは、乳酸菌が生きたまま届くところにあります。昨今はヨーグルトのキャッチフレーズでも高生存率をうたうことが多く、死んだ乳酸菌よりは、生きているほうがどことなく健康によい気がしていまいます。
しかし、実は乳酸菌は死んでいても、腸内フローラにおける在来菌のエサとしての役目を果たすため、必ずしも無意味ではありません。
健康習慣として乳酸菌ショコラをサプリメントとして摂ることは、費用対効果として即効性を期待できるものではありません。
とはいえ、もともと食べていた一般的なチョコレートを乳酸菌ショコラに置き換えたり、どうせ食べる甘いお菓子に数ある製品の中からチョイスし、適量を賞味するなら、一定の健康効果やストレス解消効果が期待できます。
体質やライフスタイルによっては、ヨーグルトやサプリメントより便秘解消効果を実感できる場合も少なくありません。新作のお菓子と思えば買えない値段ではないので、まだ食べてみたことのない人は、一度試してみることをおすすめします。
まとめ
乳酸菌ショコラのおいしい秘密
製品特長
便秘対策
乳酸菌の個数
乳酸菌の生死