我々がふだんよく使うからだの抵抗力という言葉はまさしく免疫力のことであり、病気に負けない身体作りとはいかにして免疫力を高めていくかということになります。
ぜひ、日常の生活習慣のなかで、 免疫力を高める方法 を実践して健康なからだを作ってください。
病気に負けない免疫力を高めるには何をすべきしょうか(前編)
免疫力とは何ですか
我々のからだの中には免疫応答という仕組みがあります。免疫応答とは自己と非自己を区別して非自己である細胞・細菌・ウイルスなどを叩いて除外する仕組みです。この免疫応答の仕組みの主役を演じているのは免疫担当細胞である白血球です。
例えば、どんなに健康の方でもからだの中で毎日4千個から6千個の細胞が異常となり、小さながん細胞ができているといわれています。しかし、この小さながん細胞のほとんどは成長しないで死んでいきます。
からだの中にある免疫を担当する細胞が、小さながん細胞を非自己と認識して取り除いているからです。白血球はリンパ球、顆粒球、マクロファージの三つに分類され、これらの三つの細胞の共同作業によって小さながん細胞を取り除いています。
しかし、この免疫応答の力(免疫力)は加齢などによって少しずつ減少していきます。このようなときに、発がん性物質が知らないうちに取り込まれ、不規則な生活習慣によって免疫細胞が活性化されなくなり、がん細胞の成長力が免疫力を上回ったときにがんを発症することになります。
一般的には、免疫力を測るものさしとしてはリンパ球と白血球の数を測定して判断します。
例えば、癌になると多くの方が抗がん剤・放射線治療によって免疫力が低下します。
ところが、ある一定の免疫力(リンパ球:1000個以上/㎟かつ白血球3000個以上/㎟)以上をもつ患者さんが免疫力を活性化するような食食事内容に変えるだけで、症状が回復するというケースが少なくありません。
免役力を高めるポイントは何でしょうか
免役力を高めるには基本的には次の3つがあげられます。
免疫担当細胞の数を増やすこと
免疫力が低下しているときには免疫担当細胞の数を増やす必要があります。
免疫担当細胞を活性化させること
生活習慣の中でいくつかの習慣(食事、運動、入浴、睡眠)を変えることによって、免疫担当細胞を活性化させることができます。
自律神経を整える
免疫担当細胞は自律神経の支配下にあり、顆粒球は交感神経、リンパ球は副交感神経の支配を受けて活性化しています。自立神経失調症の方は顆粒球が増加して、リンパ球が低下しています。したがって、交感神経と副交感神経のバランスをとることが非常に大切です。
まとめ
病気に負けない免疫力を高めるには何をすべきしょうか(前編)
免疫力とは何ですか
免役力を高めるポイントは何でしょうか