高齢になり老化が進むと体にさまざまな変化があらわれます。外見や体内の変化もありますが、体力や筋力も落ちてしまいます。体力や筋力の低下は自覚しやすく、特に 下肢筋力低下 はつまずきや転倒の原因にもなり高齢者にとって深刻な問題です。
人間の老化を止めることはできませんが、筋力の低下を防ぐにはどうすればいいのでしょうか。
下肢筋力低下を防ぐには
運動をする
高齢になるにつれて運動をする機会が減ってしまいます。仕事を定年退職すると日常生活で歩くことが減り、体力の低下で運動する意欲を失ってしまうことが原因です。
日常生活で歩くだけでも下肢の筋力維持につながりますが、歩く機会が減ると一気に下肢の筋力が低下してしまいます。そのため運動する習慣をつくることが大切です。ウォーキングやジョギングなど習慣的に行うことで体力と筋力が衰えていくのを防いでくれます。
また山登りやハイキングもおすすめです。坂道は下肢筋力の向上になり、目的地が決まっていると気付かないうちにたくさん歩いていたということもあり、ウォーキングやジョギングが苦手の方には良い方法です。
楽しみながら体力と筋力が向上します。どんな方法であっても運動する習慣を作り、体力と筋力を維持することが大切です。
バランス感覚を養う
筋肉には表面に存在するアウターマッスルと奥深くに存在するインナーマッスルがあります。下肢のアウターマッスルは歩いたり、走ったりする時に使う筋肉で一方インナーマッスルは平衡感覚に関係する筋肉です。
アウターマッスルは表面の筋肉なので比較的に鍛えやすく、見た目も大きくなりますが奥深くにあるインナーマッスルは鍛えにくく、見た目にも変化が現れないのが特徴です。
インナーマッスルを効果的に鍛えるのは片足立ちが良い方法です。片足を上げて立ち、その状態をキープし続けます。片足立ちをすることで奥深くの筋肉を鍛えることができます。
高齢者が転倒するのは平衡感覚の低下が関係していますが、インナーマッスルを鍛えてバランス感覚を養うとつまずいた時の転倒も防ぐことができます。片足立ちのトレーニングを習慣化しましょう。
股関節をしなやかに動かす
下肢の筋力低下を防ぐには股関節のしなやかな動きも重要になります。脚の付け根になる股関節は足を動かす時に起点となります。脚を動かす時はまず股関節を動かします。
そこから太ももや膝、ふくらはぎ、足首と連動して脚全体が動きます。そのため股関節が固く、しなやかに動いていないとその他の部分がうまく動かないのでバランス良く筋肉も使えません。
股関節がしなやかに動いていれば脚全体の筋肉が正しくバランス良く使われるので筋力低下を防ぐことができます。股関節をしなやかに動かすにはストレッチや柔軟体操が効果的です。股関節を柔らかくするために、短い時間でも毎日、継続することが大切です。
いつまでも元気で長生きを
下肢の筋力低下は高齢者にとって深刻な問題です。現在、高齢者の転倒による怪我の事例が頻繁に起きており、つまずきによる転倒で骨折や最悪の場合は寝たきりになることもあります。
高齢者の場合、骨折などで安静にしていると筋力の低下が進行してしまうからです。病気ではないのに寝たきりになってしまうのは本当に辛いことです。そういったことにならないためにも下肢の筋力低下を防ぐことが必要になります。
筋力低下を防ぐには運動を習慣的にすること、アウターマッスルとインナーマッスルをバランス良く鍛えること、股関節をしなやかに動かすためにストレッチと柔軟体操をすることが大切です。
下肢筋力低下を防ぎ、いつまでも元気に長生きをしましょう。
まとめ
下肢筋力低下を防ぐには
運動をする
バランス感覚を養う
股関節をしなやかに動かす
いつまでも元気で長生きを