なんとなく身体が重い、動くのが億劫などいつまでたっても体のだるさがとれないなど体の不調を感じることがあります。ただの疲れかな?と思っていてもなかなか改善されない場合は、もしかしたらその体のだるさは病気のサインかもしれません。
それでは 体のだるさ から考えられる 病気 についてみていきましょう。
体のだるさは病気のサイン?体のだるさから考えられる病気
体のだるさは体や心が発するシグナル
体のだるさというのは、「おなかが痛い」「吐き気がする」など明確に異常を説明できるものではなく漠然とした症状であるために、ついつい見過ごしてしまいがちです。
しかし、しっかり休息を取り、栄養バランスの取れた食事をしていても改善されない場合は、体や心で起こっている病気のサインであることも多いのです。そのまま放置してしまうと病気が進行してしまい、取り返しのつかないことにもなりかねないので注意が必要です。
甲状腺の病気
甲状腺に異常が発生すると、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが必要以上に多くなることで全身の代謝が高まり、体のだるさを感じるようになります。
そのほかにも、たくさん食べているのに痩せてくる、それほど気温が高くないのに異様に暑く感じ全身の発汗が起こるようになる、体が震えるなどの症状があらわれます。
この場合、すぐに甲状腺の異常を疑ってください。身体的な変化以外にも、精神面でもイライラして怒りっぽくなることもあるようです。
具体的にはバセドウ病、プラマー病、無痛性甲状腺炎などがあげられます。とくにバセドウ病は女性に比較的多くみられる病気で、決して珍しいものではないので慌てないようにしてください。
もし体のだるさが甲状腺を原因とした病気のサインだと感じたら、すぐに甲状腺専門医に相談し治療(抗甲状腺薬治療、手術、アイソトープ治療) を受けるようにしましょう。
糖尿病
次に考えられるのが糖尿病です。糖尿病はインスリンが不足し、高血糖状態が続く代謝疾患です。
生活習慣病の一つとして40歳以上に起こりやすい糖尿病(2型)がよく知られていますが、思春期の発症が多い自己免疫異常による糖尿病(1型)や、妊娠中の女性がかかりやすい妊娠糖尿病(GDM)もあるので要注意です。
糖尿病にかかっていると、体のだるさのほかに、口の中が異様に乾く、水分をがぶ飲みしてしまうなどの症状があらわれます。
また、血液に糖が多く含まれることで体臭や口臭が甘酸っぱくなったり、尿に多量に糖が排泄されることで排尿後甘酸っぱいにおいがするようになる点からもわかりやすいことでしょう。
糖尿病は血液検査や尿検査等ですぐにわかるので、体のだるさ以外に上記であげた症状がある場合はすぐに専門医を受診してください。また症状がなくても健康診断で血糖値や尿糖値が高かった場合も同様です。
腎臓の不調
腎臓にトラブルが発生している場合、本来なら尿として排泄されるはずの毒素や老廃物が血液中に残ってしまうため、体のだるさという形で腎臓の働きの低下や異常があらわれている可能性があります。
腎臓に問題がある場合、体のだるさのほかに食欲の低下や吐き気、貧血などの症状も同時に起こり、さらに病気が進行すると昏睡状態に陥るなど生命にかかわる重篤な状態になることもあります。
精神的なもの
今までご紹介したのは、確実に体の臓器に異常が起こっている場合です。しかし、心のバランスが崩れている状態であるうつ病にかかっている場合も、体のだるさという形でSOSが発信されることも多いので気を付けましょう。
うつ病による体のだるさが厄介なのは、体が思うように動かないことでさらに活動意欲が低くなり、さらにうつの症状を悪化させてしまうなど心身に与える影響は大きい点です。そのため、「うつ病かも?」と感じたらすぐに治療を受けるようにしましょう。
うつ病を治療するには、まずは十分な休養をとることが必要です。また、実際に脳では神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンの量が減少しているため薬を用いる薬物療法を行うほか、精神療法等が行われます。
常にストレスにさらされている現代人は、誰もがうつ病にかかる可能性があります。他人事と思い込まず、体のだるさを感じたら「もしかしたら?」と選択肢の一つにうつ病の可能性を入れておくことをおすすめします。
まとめ
体のだるさは病気のサイン?体のだるさから考えられる病気
体のだるさは体や心が発するシグナル
甲状腺の病気
糖尿病
腎臓の不調
精神的なもの