便秘 は女性でとくに何日もでないということがあります。便秘になっても自覚症状がない場合があります。便秘で悪玉腸内細菌の毒素が血液にまわると、ショックから突然死する場合があります。
解剖 すると便が大腸にぎっしりたまっており、腸管が破れていることが 死亡 原因と判明します。
便秘は死亡原因が解剖し初めて便秘とわかることがあります。
便秘とは
便秘とは便の排泄が困難になっている状態をさします。
その原因には弛緩性便秘(大腸がのびてしまって、便を送り出す運動(蠕動:蠕動)能力が低下している)、けいれん性便秘(大腸でけいれんがおこり、通路が狭いところができる)、直腸性便秘(大腸の最後のところが膨らんで、腸をため込む)など便の通過障害が原因になっているもの。
薬剤の副作用でも便秘が起こります。モルヒネなどの麻酔薬で顕著にあらわれます。がんで痛みのためにモルヒネを使うと便秘から腸閉塞を起こすことがあるので観察が必要です。
便秘は高齢者で増えてきます。これは蠕動運動能力の低下が原因と考えられています。
男女では、女性に多くなっています。三つの原因が想定されています。
一つ目は女性では男性に比べて、排便を我慢しがちなため、排便のリズムが狂い排便反射がにぶくなり、便がたまっても便意を感じなくなることです。
二つ目は女性ホルモンが影響しているという考え方です。女性ホルモンは体内に水分をため込もうとします。そのため、大腸からの水分の再吸収が進み、便の水分が低下することによって排便が困難になります。
三つ目はダイエットによる大腸の蠕動運動の能力が低下するためにです。
便秘の症状
臨床的には全く異常を認めない場合には慢性機能性便秘とよびます。
弛緩性便秘やけいれん性便秘、直腸性便秘では血便、腹痛、吐き気、食欲不振がでることがあります。痛みは腹痛だけで吐く、肩や背中に広がるような痛み(放散痛)を感じる場合があります。
放散痛の場合には、便秘だけでなく、肝臓障害、狭心症など外の重い病気の場合もありますので、お医者さんに行くことをおすすめします。
便秘の治療法
便秘の治療は弛緩性便秘やけいれん性便秘、直腸性便秘の場合には原因を取り除く必要があります。弛緩性便秘やけいれん性便秘の場合には薬剤治療が主になりますが、直腸性便秘の場合には、手術によって直腸に便がたまらないようにすることがあります。
薬剤性便秘の場合には原因となる薬剤の投与をやめるとともに、便秘薬や水分補給、浣腸などの対症療法(症状に対する治療:原因治療の反対語)を行います。
ビフィズス菌と便秘
ビフィズス菌は便の水分増加と腸の蠕動運動を高めることから、ビフィズス菌は便秘の対症療法とともに予防に用いられます。医薬品から機能性食品までいろいろあります。
しかし、ビフィズス菌あるいはビフィズス菌特有の餌を与えることによって、腸内細菌叢が変化して便秘になりにくい大腸になります。
しかし、いったん便秘になりにくい腸内細菌叢になってもビフィズス菌やビフィズス菌特有の餌をやめると元に戻ってしまいます。
腸内細菌叢を改善するといろいろな効果が宣伝されています。特定のビフィズス菌だけが持つ効果を期待する場合もありますが、ビフィズス菌の効果は便秘の対症療法あるいは予防です。
したがって、ビフィズス菌だけに頼るよりは、適切な食事量の確保(ダイエット中でも絶食ではなく、ノンカロリーの固形物(コンニャクなど)をとる)や水分量の確保、排便時間を定めるなどの予防・治療法をとることをおすすめします。
死にいたる便秘
全く症状がでない便秘があります。そのまま便がたまると。ある日突然、腹痛や嘔吐し、そのままにすると死んでしまいます。これは腸にたまった大便からガスがでて、お腹が膨らみ、消化管を圧迫することで腹痛や嘔吐を催します。
さらに、大便中の細菌から毒素がでることによっても同じような症状がでることがあります。また、毒素が大腸をとおして吸収され、血中にでることによってショックを起こすと、救急治療を行わないと死亡してしまいます。
まとめ
便秘は死亡原因が解剖し初めて便秘とわかることがあります。
便秘とは
便秘の症状
便秘の治療法
ビフィズス菌と便秘
死にいたる便秘