つらい 便秘 を解消するために便秘 薬 を使用することが習慣となっている方にとって、宿便が出る前や出している最中、そして出し切った後も続く 腹痛 の辛さはしばしば経験することでしょう。便秘薬を使用したあとのお腹の痛みは仕方がないと諦めている方も少なくありません。
しかし、それはとても危険ですのですぐに改善が必要です。
それでは便秘薬を使用した時におなかが痛くなる原因と、その危険性についてご説明します。
便秘薬に腹痛はつきもの?お腹が痛くなる原因とその危険性
便秘薬を飲んだ時に起こる腹痛の原因
便秘薬には、便に水分を含ませ排便しやすくする機械性下剤と、腸を刺激して強制的に排便を促す刺激性下剤の2種類があります。
使用時に腹痛を促すのは、腸を無理やりに動かす刺激性下剤です。刺激性下剤のなかでもセンナなどを使用しているアントラキノン系の下剤は、腸内環境が悪化して水分も不足してカチカチに固くなった便をぜん動運動でうまく押し出せなくなっている腸に刺激を与えて 強引に排出させるため、効果が強く即効性が期待できる反面、腹痛などの副作用を起こしやすいのが特徴です。
排便前後にお腹が絞り込まれるような痛みを伴い、排便した後も腹痛とともに下痢が続くことが多く、ようやく収まったと思えば次の便秘が始まっていたということも多いため、要注意です。
腹痛以上に怖い刺激性下剤の危険性
刺激性下剤の問題は、腹痛だけではありません。腹痛以上に恐ろしいのが、刺激性下剤には習慣性があるという点です。
腸内環境が悪化し、動きが鈍くなっている腸を刺激性下剤を使い無理やりに動かすことを習慣化してしまうと、次第に自分で便を押し出す感覚や働きが衰え、刺激性下剤を使わなければ動かない腸になっていきます。
また、繰り返し使っているうちに刺激に慣れてくると以前と同じ量では効かなくなってくるため、さらに飲む回数や個数を増やすなど刺激を強くしていかなければ排便できなくなってしまいます。
その他にも長期間にわたって刺激性下剤を使い続けることで大腸メラノーシスを引き起こすおそれがあります。大腸メラノーシスになると、大腸の伸縮性の低下や栄養の吸収力の低下、さらには免疫力の低下などの症状がおこり、腸の機能をさらに悪化させてしまいます。
刺激性下剤で腹痛を感じた時の対処法
普段から便秘にならないように水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種の食物繊維をバランスよく摂るなど食事内容に気を配り、水分もしっかり飲み、運動をしていても、ストレスや緊張によって便秘になってしまうこともあります。
そのような場合に緊急対策として刺激性下剤を飲まざるを得ないこともあることでしょう。その際に腹痛を感じたら、まずはおなかを温めることが重要です。寒い時期にトイレに長時間籠るときには、おなかや腰やお尻を冷やさないように注意してください。
しかし、これはあくまで応急処置であり、根本的に刺激性下剤を使用することによって起こった腹痛を解消することはできません。効果の強い刺激性下剤の使用には腹痛が伴うという前提で、使用する量やタイミングを考えて使用するようにしましょう。
薬に頼らない便秘対策を
確かに刺激性下剤を飲めばどんな頑固な便秘もすぐに改善できるため、即効性を期待したい場合にはつい手が出てしまうことでしょう。
しかし、無理やり腸を動かす刺激性下剤は腹痛を起こすことが多く、その後に続く腸の不快感や下痢、その後に再び便秘になりやすいなどさまざまなリスクがあることを考えると、刺激性下剤の使用は最終手段としてなるべく頼らないようにすることが最善の方法です。
しかし、体質や環境によっても便秘になってしまうことも多いため、普段からバランスの良い食事の摂取と適度な運動を欠かさないようにしましょう。
食物繊維を含めた栄養バランスのとれた食事によって腸内環境が良くなり、運動によって代謝が上がり、血行が促進され、腹筋が付けば、多少のことでは便秘を起こしにくくなります。
それでも便秘になってしまった場合には、ビフィズス菌など腸内環境改善に役立つ整腸剤や便に水分を含ませ排出しやすくする機械性下剤を使うようにしましょう。
便秘薬なら何を使用しても変わらないと安易に便秘薬の成分をチェックせずに選んでいる方は、もう一度、飲用している便秘薬を見直すことをおすすめします。
特に便秘薬を使用した際にはお腹が痛くなってしまうという方は、すぐに便秘薬の配合成分をまず確認してみてください。使用している下剤が刺激性下剤であった場合は次からは使用をやめ、根本的に便秘の解消に取り組むようにしましょう。
まとめ
便秘薬に腹痛はつきもの?お腹が痛くなる原因とその危険性
便秘薬を飲んだ時に起こる腹痛の原因
腹痛以上に怖い刺激性下剤の危険性
刺激性下剤で腹痛を感じた時の対処法
薬に頼らない便秘対策を