辛い便秘には適切な水分補給が効果をあらわします。古くから日本人の身近な飲料である お茶 で 便秘 を解消しましょう。その際に、お茶の飲み方など注意しなければならない点がいくつかあります。
効果的なお茶の種類も含めて説明していきます。
お茶で便秘を解消する
お茶の歴史
お茶は奈良・平安時代に中国からの留学僧や遣唐使によって日本に伝えられました。
日本で最も古いお茶に関する記述として、平安初期の815年、『日本後記』のなかで嵯峨天皇がお茶を煎じたという記述があります。当時のお茶は貴重なもので貴族など限られた人だけが飲めるものでした。
現代ではすっかり日本人の生活にとけこんだお茶ですが、辛い便秘の解消に、お茶を活用することができるのです。
お茶は自然の成分からできているものが多く、薬とは異なります。妊娠中の女性や子どもでも安心して飲むことができます。しかし気をつけなければならない点もあるのです。順を追って説明していきます。
なぜ便秘になるのか
そもそも便秘が発生する理由とはどのようなものでしょうか。
食事で摂取した栄養素は胃から小腸を通って大腸へ送られ、その後、直腸へ送られます。便が直腸にくると、脳に向かって便が来たという信号が送られます。この信号によって肛門括約筋が緩められて直腸のぜん動運動(腸が収縮して便を押し出す動き)が強められて排便されます。
注意点
便秘の解消に適切な水分補給が必要とされるのは、腸の中に滞っている老廃物を押し流すためなのです。
お茶は身近な飲料で水分補給のために手軽に利用できます。そこに含まれる成分が便秘解消に有効な場合もあります。しかし、摂取にあたって、注意しなければならない点がいくつかあります。
お茶に含まれているカフェインですが、腸を刺激して活性化する効果があります。ただし過剰に摂取しないように注意しましょう。
カフェインは交感神経を活性化する特性があります。排便に必要なぜん動運動を活性化するのは、リラックスしているときに活性化される副交感神経の働きによるものです。
また、市販のお茶のなかには下剤作用のあるキャンドルブッシュやセンノシドが入っているものがあります。これらの成分は利尿作用があり、飲み続けていると逆に便秘を悪化させてしまう可能性があります。お茶を購入するときは成分を確認するようにしましょう。
独立行政法人の国民生活センターも市販のお茶にはキャンドルブッシュを含む健康茶があり、人によっては激しい下痢をおこしてしまう場合があるため、慎重に摂取するように呼びかけています。
飲み方
実際にお茶を飲むときは、冷たいお茶は体を冷やすため避けるようにしましょう。体が冷えると腸の動きも低下しがちです。
お茶を飲むときは常温か、少しぬるめのお茶にしましょう。一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ、ゆっくりと飲むのが適度な刺激を腸にあたえることになり便秘には効果的です。
また、少し濃いお茶にするというのも、便秘が長く、便がかたくなっている人には、成分が吸収されやすく効果が期待されます。しかし、上記のようにカフェインの摂りすぎなどに至らないよう十分注意する必要があります。
便秘に効果的なお茶の種類
緑茶にはカテキンが含まれています。カテキンは腸を刺激して活性化する効果があります。便秘になった腸内は悪玉菌がいっぱいになっていますが、カテキンには殺菌作用があり、悪玉菌を取り除いてくれる効果があります。
食物繊維が豊富に含まれているお茶もおすすめです。具体的にはゴボウ茶、黒豆茶、ギムネマ茶などで、これらのお茶には、かたい便をやわらかくしてくれる働きがある水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
大腸で善玉菌を活性化するはたらきがあるビタミンCを豊富に含むお茶も、効果があります。先ほどの緑茶の他に、ハイビスカスティーやローズヒップティーなどに注目してみましょう。ビタミンCは美肌効果もありますので、これらのお茶は美容に関心のある方にはおすすめです。
マグネシウムを豊富に含む杜仲茶、プ―アール茶、マテ茶も試してみるとよいでしょう。マグネシウムは便に水分を行きわたらせるはたらきがあり、かたくなった便をやわらかくする作用が期待されます。
まとめ
お茶で便秘を解消する
お茶の歴史
なぜ便秘になるのか
注意点
飲み方
便秘に効果的なお茶の種類