サプリメント が最初に 効果 があるとされたのは、大正時代です。大正時代には生成された白米だけを食べることが多く、ビタミンB1が発見されるまでは脚気は結核と並ぶ二大国民病と呼ばれました。
サプリメントとは本来、食事からだけでは不足する栄養素を補給するものでした。最近では機能性サプリメントと呼ばれる、健康増進のためのサプリメントも発売されています。
サプリメントの効果はどのように決まっているのか(前編)
食事だけでは不足する栄養素の不足を補う
大正期の日本では白米だけを食べる生活が普通であり、脚気の頻度が高くなっていました。経験的には蕎麦や麦飯を食べると脚気になりに悔いことが知られていましたが、生活水準の高い家族ほど精米度が高い白飯とお漬物程度の食事であったために脚気が流行しました。
その後、日中戦争による食糧事情が悪くなり精米度が低くなり、ビタミンB1の発見により脚気はほとんどなくなりました。(この場合のビタミンB1は医薬品として用いられました。)
日本人の食事摂取基準
内閣府を中心に厚生労働省と農林水産省の共同で日本人の食事摂取基準が作成されてます。不足すると病気を発生する栄養素について記載されています。普段の食事をしていればほとんど問題はないことも記載されています。
2015年からは生活習慣病予防のための栄養のとり方に関する記載も追加されています。ほとんどの場合には過剰摂取が問題となっていますが、ビタミンDだけには不足しがちであるとの記載があります。
これは過剰な紫外線防御による体内でのビタミンDの合成が不足している状況があるためです。北欧ではもともと日光照射時間が少ないため、ビタミンDの生合成を高めるために日光浴が推奨されており、ビタミンDはサプリメントで摂取すると体内分布が問題になります。
なるべく生合成することが骨の強化に役立ちます。日本の場合には、夏では10分程度、冬では1時間程度手のひらに日光を浴びるだけでビタミンDの必要量が生合成されます。
機能性サプリメント
機能性サプリメントとは、必要量よりも少したくさんとることによって効果を期待するサプリメントです。
医薬品と区別が難しいものですが、医薬品の場合にはプラセボに対する有意性を持ち、安全性の問題よりも有効性が上回る必要があります。臨床試験が必須となっていますが、二重盲検比較試験というプラセボとの比較によって効果を証明する必要があります。
しかし、サプリメントの場合には、今までの経験から効果が期待できることで販売が許されます。
ある時点での病気を持っている人と持っていない人を比べて病気を持っていない人の栄養素の摂取量を比較して(横断的疫学調査と言います)量が多いということ(横断的疫学調査と言います)が証明できることによりサプリメントとして認められます。
マウスでの実験や試験管内の試験、一人の人で有効であったことなどでもサプリメントと認められる場合があります。
ビタミンEの悲劇
ビタミンEの抗酸化作用は老化抑制作用があることが、試験管内の実験、疫学的試験により明らかになり、ビタミンEのサプリメントの売り上げは急上昇しました。しかし、プラセボを対象とした二重盲検試験を実施すると、結果は死亡率がビタミンEを摂取した群での方が高いことが分かりました。
ビタミンEは発売禁止にはなりませんでしたが、用量を減らすべきとの意見が増えました。
まとめ
サプリメントの効果はどのように決まっているのか(前編)
食事だけでは不足する栄養素の不足
日本人の食事摂取基準
機能性サプリメント
ビタミンEの悲劇