「沈黙の臓器」とも呼ばれる肝臓は、調子が悪くなっても自覚症状があまり出ません。しかし、肝臓の重量というのは体重の50分の1とも言われ、体の中でも1番大きい臓器です。肝臓はアルコールを分解する他にも、効率よく全身にエネルギーを行き渡らせるなどとても重要な役割を担っています。
肝臓 を健康な状態に保つために必要な サプリメント の成分、そして飲むときの注意点を紹介します。
そのサプリメント、肝臓の負担になっていませんか?
タウリン
タウリンを摂取することで肝臓から胆汁酸が多く分泌されます。この胆汁酸というものは余分なコレステロールを排泄する働きがあります。つまりタウリンと摂取することによって血液中のコレステロール値を下げる効果があるのです。
また肝臓がアルコールを分解するときには酵素が必要ですが、酵素がきちんと働くために必要なものがタウリンです。タウリンは酵素の働きを助けることで肝臓の負担を軽くするだけでなく、アルコールを分解するときに破壊された肝細胞の再生を促し、より強い細胞膜をつくってくれます。
オルニチン
オルニチンサプリの効果としてあげられることのひとつが疲労回復です。オルニチンは体内に溜まっている有毒なアンモニアを無害な尿素へと解毒分解します。これをオルニチンサイクル(または尿素回路)と呼びますが、解毒作用が体のリセットやリフレッシュへとつながっていくのです。
そもそもこの有毒なアンモニアというのは、アルコール摂取時や過度な運動後などに作られます。オルニチンは飲み会が続くときなどに効率よく摂取したいサプリのひとつです。
実は肌のシミが増えると肝機能が低下しているとも言われています。それほど肝臓というのは体全体への影響が大きいことがわかります。成長ホルモンの分泌を促す効果があるオルニチンを摂取することで、代謝アップや美肌など肝臓以外でも嬉しい効果が期待できそうです。
亜鉛
ミネラルのひとつである亜鉛の効果というと、新陳代謝の促進・生殖機能の発育・免疫力の向上・味覚の維持・抜け毛防止など多岐にわたります。亜鉛とはタンパク質を合成するときに不可欠な成分で、不足すると肝炎や肝硬変などを招く危険性もあります。
ただし亜鉛は水に溶けにくいため、体内へ吸収しづらいと言われています。亜鉛をサプリメントで摂取するときには、加工に注目してみてください。ミネラルの分子を小さく加工したものやキレート加工したものなど、吸収率を高めたものを選ぶと良いでしょう。
アリシン
にんにくに多く含まれるアリシンですが、中性脂肪やコレステロールを減らす働きがあります。また肝臓の中にある余分な活性酸素を除去してくれるので、生活習慣病の予防にも役立ちます。
すぐ体外へ排出されてしまうビタミンB1はアリシンと結びつくことで体内にとどまることができ、疲労回復の効果を持続させることができます。
アリシンは血液をサラサラにする効果もあるので、全身の血行をよくしてくれます。臓器の中でも多くの血管が通っている肝臓も血の巡りがよくなり、肝機能アップにもつながります。
クルクミン
クルクミンとはポリフェノールの1種で、ウコンの黄色い色素成分がそうです。クルクミンには肝臓の解毒効果を促進させる働きや、胆汁の分泌を促す効果があります。胆汁は水にも油にもなじむ性質で、通常の消化液では溶けない脂質なども溶かすことができます。
また胆汁は悪酔いや二日酔いを防いでくれる効果もあるので、お酒を飲む前にはウコンを飲むことをおすすめします。
サプリメントを飲むときの注意
サプリメントはあらゆる栄養や成分を手軽に摂取できる優れものですが、もちろん注意するべきことはあります。
まずはサプリメントに含まれる添加物についてです。添加物は肝臓のなかに溜め込まれ、分解するのも相当の負担がかかります。せっかく肝臓に良いサプリメントでも、余分な添加物が含まれていると却って逆効果になってしまいます。
さらにビタミンについても注意が必要です。ビタミン類は水溶性と脂溶性との2種類があります。
水溶性ビタミンに関しては仮に摂りすぎたとしても尿として排出されますが、脂溶性はそうもいきません。食事の中で知らず知らずのうちに脂溶性ビタミンを摂取している場合もあり、さらにサプリメントを飲むことで過剰摂取となりとても危険です。
食事だけでは足りない分をサプリメントで補う、ということを忘れずに賢く活用しましょう。
まとめ
そのサプリメント、肝臓の負担になっていませんか?
タウリン
オルニチン
亜鉛
アリシン
クルクミン
サプリメントを飲むときの注意