プリン体 が増えてきてどうしようとお悩みの方は多いことでしょう。一時的にお酒を少し減らしたくらいでは、どうにも対処しきれません。 ヨーグルト が良いらしいといわれても、酸味が苦手で敬遠する方もいらっしゃいます。
ヨーグルトに薬と思って食べるだけの効果が本当にあるのか、検討してみましょう。
ヨーグルトを食べればプリン体を減らせる?!
プリン体の何が悪いのか
おやつのプリンも食べ過ぎるとからだに悪そうな食べ物ですが、プリン体とは無関係です。プリン体そのものは、人体に欠かせないものです。細胞が生まれ変わる新陳代謝の作用に必要で、細胞の中の核酸などに含まれる成分の一つです。
プリン体がからだの中で消化吸収される一連の過程で生成されるのが、よく耳にする「尿酸」です。問題は、尿酸は腎臓でろ過はされるのですが、老廃物にも関わらず体内で吸収されることです。最終的に体外に排出されるのは10%くらいで、残りの90パーセントは体内に留まります。
成人の場合尿酸を処理する限界量は一般に7mg/dリットルとされ、この数値を超えるとお医者さんから「尿酸値が高い」とお叱りを受けることになります。
痛風になると注意されますが、生活改善は容易ではありません。ヨーグルトを食べたくらいで形勢逆転を図ることは可能なのでしょうか。
ヨーグルトに期待してよいこと
プリン体はお酒に多く含まれています。それに対してヨーグルトはプリン体の含有量が非常に少ない上、痛風に効果のあるアルカリ性食品です。
より効果を高めるには、プレーンヨーグルトがいちばんです。ストロベリー味やブルーベリー味などは、余分な甘味料がアルカリ成分のはたらきの妨げになっています。
ヨーグルトに含まれているカゼインやラクトアルプミンという成分は、腎臓から尿酸が排出されるのを促進するはたらきがあります。つまり尿酸値を下げてくれるのです。
ヨーグルトでなくとも、牛乳やチーズなどの乳製品にも同様のはたらきはありますが、そのためにはたくさんの量を摂取する必要がありお腹を壊しかねません。
その点ヨーグルトは一般的な70グラムの1カップでも、カルシウム、タンパク質、ビタミンA、ビタミンB、脂質などのミネラルをバランスよく摂取することができます。
また、昨今話題の「PA-3乳酸菌」はからだの中の過剰なプリン体を吸収する効果があるといわれています。PA-3の名前のついたヨーグルトも店頭に並んでいます。
PA-3乳酸菌のすごいところは、プリン体をみずからの栄養素としている点です。プリン体構造の全てを分解することができ、体内に直接とりこんでしまえる夢のような乳酸菌です。
根本的に改善すべきこと
PA-3乳酸菌を多く含んだヨーグルトをせっせと食べ続ければ、万事OKということではありません。健康診断の1週間前から慌てて食べ始めても、尿酸値が下がっているかはメーカーも保証できないことでしょう。
不健康なからだをつくるのは簡単ですが、健康なからだを取り戻すには少なくとも1ヶ月は経過をみなければ改善を実感できません。
腸という繊細な組織で乳酸菌を育てて増やすのは、一朝一夕ではとても間に合いません。毎日適量を食べ続けないと効果はないと考えてください。
ヨーグルトを過剰摂取すると高脂血症などの発症リスクが高まりますし、吐き気をもよおすこともあります。そもそもお酒やスイーツなどのプリン体の宝庫のような食品を控える努力なしには、何も解決しません。
つらいことですが、スイーツを一つ減らして代わりにヨーグルトを1カップ食べる、お酒を飲む2~3時間前にヨーグルトを食べる、あるいは飲料タイプを飲むくらいの生活習慣の改善は必須です。
自分と同じように一緒に飲み歩いているのに、尿酸値も正常で健康的なひとがいたら、その方は何かしら努力しているのです。
まとめ
ヨーグルトを食べればプリン体を減らせる?!
プリン体の何が悪いのか
ヨーグルトに期待してよいこと
根本的に改善すべきこと