現在では、漢方薬は近くのドラッグストアーや薬局などでも手軽に購入できるようになり、そして、病院でも漢方薬を処方してもらえるようになりました。また、インターネットの漢方医ナビでは、自分の家の近くの漢方医を探すこともできるようになっています。
その 漢方 薬の市場において、 ツムラ は最も高いシェアを獲得しています。その支持される理由について考えてみたいと思います。
ツムラ漢方製剤が支持される理由
西洋医学と東洋医学
日本に中国から漢方薬が伝わったのは5~6世紀以降です。
漢方医学の主な特徴としては、個人の体質・特徴を重視すること、そして、天然物で作られる生薬を混合した漢方薬を使うことです。一方、西洋医学の主な特徴としては、病気に対してピンポイントで治療すること、精製されたほぼ純粋な薬物を用いた西洋薬を使うことなどがあげられます。
例えば、血圧を下げる、細菌を殺す、熱や痛みを取るなど、西洋医学が得意であるものは西洋医学で治療します。体質に由来する症状など、検査に表れない更年期障害の症状などの体の不調は漢方医学で治療するということです。
漢方薬が用いられる主な症状
漢方ではオリジナルのものさしがあります。それは証「しょう」と(気・血・水)」です。
そして、漢方薬が用いられる主な症状としてあげられる代表的なものが肩こり・便秘・頭痛・生理痛・更年期障害・不妊・冷え性などです。
例えば日本人に多い花粉症ですが、これは漢方医学では「水毒」が原因と捉えられ、体の水分を整え、利水効果のある小青竜頭(しょうせいりゅうとう)や麻黄湯(まおうとう)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)、五苓散(ごれいさん)などがよく使われます。
漢方薬におけるツムラの役割
漢方薬といえばツムラです。漢方薬のトップシェアを誇るメーカーとして、医療の現場に大きく貢献しています。現在では処方される漢方薬のほとんどがツムラのものです。医療用漢方製剤129中心に、調剤用の生薬、新約など計133医療用医薬品が全国の病院などで処方されています。
ツムラの企業使命は漢方医学と西洋医学の融合により、人々の健康と医療に貢献することです。臨床研究は医療機関の協力を得ることで、安全確保に留意し、科学的厳正さをもって遂行しています。
動物実験は動物福祉に十分配慮して行われています。高品質な漢方製剤のためにできることはすべて実行してきたツムラの姿勢が、信頼と実績につながっていると考えられます。
ツムラ漢方製剤が支持される理由
ツムラは漢方薬と原料生薬の研究に取り組み、高品質な漢方薬を安定的に供給することによって、医療に貢献しています。天然の生薬を原料とする漢方薬は複数の生薬を使うものがほとんどでした。
しかし、医療用漢方エキス製剤が開発されることによって、煎じる必要がなくなり、多くの医療機関で使用されるようになっていったのです。現在では、80%以上の医師が漢方薬を使用するようになり、海外からも注目されています。
この医療用漢方エキス製剤の分野において最も高いシェアを誇っているのが、「自然と健康を科学する」ということでおなじみのツムラなのです。
漢方薬外来の増加
植物を中心に複数の生薬からつくられる漢方薬は、いくつかの成分が助け合って働くことで、いろいろな症状にマイルドな作用をもたらします。この特徴が漢方薬のメリットであると考えられ、今では漢方薬外来のある病院が増えてきています。
漢方薬というと、高いというイメージもあったのですが、病院や医院で漢方薬を処方してもらうときは、1割~3割の患者負担ですむようになりました。(ただし、健康保険を使わないところもありますので、事前の確認が必要です。)
また、高齢者ではいろいろな症状を訴える患者さんがいらっしゃいますが、その症状一つ一つに薬を出していくのが西洋医学のやり方なので、医療費が増えることになってしまいます。しかし、漢方薬は体を調節するための一つで対応するので、医療費はかえって抑えられることにもなるのです。
まとめ
ツムラ漢方製剤が支持される理由
西洋医学と東洋医学
漢方薬が用いられる主な症状
漢方薬におけるツムラの役割
ツムラ漢方製剤が支持される理由
漢方薬外来の増加