私たちは無意識のうちに呼吸を何度も繰り返し、酸素を体内へ取り込んで二酸化炭素を排出して生命を維持しています。また、呼吸は生命維持以外にも重要な役割があり、それは緊張や不安や自信などの心理への作用です。呼吸によって心理的なコントロールができるようになります。
正しい 腹式呼吸 の やり方 をマスターして心身ともに健康になりましょう。
心身の健康のための正しい腹式呼吸のやり方
腹式呼吸とは
呼吸には二種類あります。息を吸った時に胸を膨らます胸式呼吸とお腹を膨らます腹式呼吸です。一般的には浅い呼吸と深い呼吸といい、普段の生活で無意識にしているのは浅い呼吸になります。
ヨガなどで行う深い呼吸は腹式呼吸で鼻から吸った息をお腹に一度貯めてから吐き出しますので、深くゆっくりとした呼吸になります。無意識に腹式呼吸をするのは難しく、意識的にやる必要がありますが、腹式呼吸をすることで心身に良い影響を与えます。
腹式呼吸と自律神経の関係
呼吸と自律神経には密接な関係があります。
呼吸が浅いときには交換神経が作用して、呼吸が深いときには副交感神経が作用しますが、自律神経は交感神経か副交感神経のどちらかが常に作用していて、緊張状態にあるときは交感神経が、リラックス状態にあるときは副交感神経が作用しています。
このバランスが崩れると統合失調症などの病気になってしまいます。
日頃からストレスを多く抱えている方は呼吸が浅くなることが多く、交感神経を働かせている時間が長くなり、バランスを崩しやすくなります。興奮状態で交感神経を長く働かせている方は意識的に腹式呼吸をして副交感神経を働かせて身体をリラックス状態にすることが大切です。
交感神経を作用させることで意欲向上、免疫力向上などのメリットがありますので、一概に交感神経を副交感神経に変えるのは良いとはいえませんが、一日の中で副交感神経を作用させてリラックス状態にする時間を作ることがバランスを崩さないためにも重要です。
腹式呼吸のやり方
腹式呼吸は文字通りお腹を使った呼吸ですが、ただ単にお腹をへこましたり、膨らましたりするのではなく、正しいやり方があります。
まず、息を限界まで吐きます。自分で限界だと思ってもそこからさらに吐くことができます。完全に息を吐き切ったところで、鼻から息を吸い込みます。この時に口を開けてはいけません。鼻から息を吸い込むとお腹が自然と膨らむでしょう。
お腹が膨らんだところで一瞬息を止めて、そこで口から息をゆっくりと吐いていきます。吐く時には口先を細くしてゆっくりと吐いていきます。息を限界まで吐き切ったところで再び鼻から吸って呼吸を繰り返し行います。これも何度か続けることで気持ちがリラックスしてくるでしょう。
これか正しい腹式呼吸のやり方です。ポイントとしては息を完全に吐き切ることです。吐き切ることで自然とお腹に空気が入ります。
腹式呼吸の効果
腹式呼吸をすることでさまざまな効果が身体に生まれます。自覚できる効果としては腹式呼吸をして、しばらくすると気持ちが落ちついてきます。イライラや不安を感じていても、落ちついたリラックスをした気持ちを徐々に自分でも感じることができるしょう。
すぐに自覚はできませんが、副交感神経が働くことで血圧上昇を防ぎ、新陳代謝を高め、インナーマッスルが鍛えられることでのダイエット効果、大きな声が出せるようになるなどの効果が期待できます。呼吸を変えるだけでこれだけ多くの効果が期待できるのです。
正しい腹式呼吸で健康になる
腹式呼吸が心身に与える影響は大きく、最近では健康法として腹式呼吸が取り上げられています。
特に日頃から多くのストレスを抱える方は常に交感神経が作用していて、興奮状態にあるため、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなってしまいます。
一日の僅かな時間でも構いませんので正しい腹式呼吸をする時間を作り、心身共に健康を手にいれましょう。
まとめ
心身の健康のための正しい腹式呼吸のやり方
腹式呼吸とは
腹式呼吸と自律神経の関係
腹式呼吸の効果
正しい腹式呼吸で健康になる