ストレスの多い現代社会では、自律神経の乱れから体調不良に悩む人が多くいます。自律神経が乱れている人の多くは、交感神経が過剰に働き、副交感神経の働きが弱くなることで、両者のバランスが崩れています。両者のバランスを取るためには、副交感神経の働きを高めることが必要です。
副交感神経 を 高める ためには、どのような 方法 をとればよいのでしょうか。
副交感神経を高める6つの方法
自律神経が乱れると
自律神経は交感神経と副交感神経という2つの神経系で構成されています。交感神経は活動時や昼間に優位に働き、副交感神経はリラックスしている時や夜間に優位に働きます。ストレスなどで自律神経が乱れると、交感神経が過剰に働き、副交感神経の働きが弱くなります。
副交感神経には、筋肉を緩ませ、血管を拡張し、心拍をゆるやかにし、内臓を活発化する働きがあります。血管の拡張により、栄養・酸素などが全身に運ばれ、老廃物や疲労物質などの不要なものは排出されやすくなります。また、内臓の働きが活発になることにより、新陳代謝がよくなります。
副交感神経は、からだの修復や疲労回復に重要な役割を担っています。このため、副交感神経の働きが弱まると、栄養の吸収・からだの修復・疲労回復がうまくいかなくなり、だるさや頭痛などの体調不良を引き起こしてしまうことがあります。
副交感神経を高める方法
副交感神経を高める方法は、主に6つあります。
1つ目は、食べ物により腸の働きを高めることです。キャベツやゴボウなどの食物繊維の豊富な食材や、味噌や納豆などの発酵食品は腸の働きを高めるので、積極的に取るとよいでしょう。また、水分を取ることで、消化器系が刺激されるため、自律神経のバランスを整えるのに効果的です。
2つ目は、ぬるめの湯船につかることです。熱いお湯は交感神経の働きを優位にしてしまうため、38~40度くらいのぬるめの温度が効果的です。また、食後すぐに入浴してしまうと、消化に影響が出るので、食後30分以上経過してからお風呂に入るとよいでしょう。
3つ目は、睡眠の質を良くすることです。睡眠中は副交感神経が最も働く時間なので、睡眠の質を良くし、副交感神経の働きを高めることが重要です。そのためには、早寝早起きにより、体内時計を整えることが重要です。
また、寝る1時間くらい前にぬるめの湯船につかることで、入浴後ゆるやかに体温が下がり、寝つきが良くなるため、睡眠の質を良くすることができます。
4つ目は、適度な運動をすることです。運動をすると、内臓の働きが活発になり、副交感神経の働きを高めることができます。ウォーキングやラジオ体操など軽く汗をかく程度の運動が効果的です。
5つ目は、体をほぐすことです。筋肉をほぐすと副交感神経が優位に働きます。マッサージやストレッチを日常的に取り入れるとよいでしょう。また、副交感神経を高めるツボとして、指の爪の生え際があります。
爪の生え際は、神経線維が密集し、動脈と静脈の吻合部であるため、その部位を刺激することによって、血流促進やリラックス効果が期待できます。
6つ目は、腹式呼吸を意識的に行うことです。腹式呼吸をすると、横隔膜が動き、横隔膜に密集している自律神経を刺激します。特に息を吐くことを意識的にゆっくりすることで、副交感神経を高めることができます。
自律神経を乱すNG行動
日々の生活の中で、取っている行動が自律神経の乱れを招いている可能性があります。自律神経のバランスを乱すNG行動には、どのようなものがあるのでしょうか。NG行動は主に3つあります。
1つ目は、休日は昼過ぎまで寝ることです。平日における起床時間との間に極端な差異があると、体内時計のリズムが崩れ、自律神経のバランスの乱れにつながります。
2つ目は、湯船につからず、シャワーだけで入浴することです。一年中空調の効いたオフィスで働いている人は特に、汗をかいて体温調整する機能が弱まり、自律神経の働きにも悪影響を及ぼしていることがあります。湯船につかり汗をかくことで、体温調整機能を鍛えることができます。
3つ目は、寝る前にスマートフォンやパソコンを使うことです。スマートフォンやパソコンの画面を見ていると、脳が刺激され、交感神経が優位に働いてしまい、睡眠の質に影響を与えてしまいます。
自律神経のバランスを乱すNG行動は、つい取ってしまいがちですが、意識して避けることが必要です。ストレス社会で陥りやすい、自律神経の乱れからくる体調不良を防ぐためにも、副交感神経を高める、基本的な方法を習慣づけることが重要です。
まとめ
副交感神経を高める6つの方法
自律神経が乱れると
副交感神経を高める方法
自律神経を乱すNG行動