DHAはオメガ3系脂肪酸の一つで、人間では合成することができず必ず食事から摂取する必要があるので、必須脂肪酸と呼ばれています。魚油にたくさん含まれていることから、魚の消費が減っている今、サプリメントとしてDHAの売り上げは右肩上がりになっています。
DHAが不足すると皮膚炎が発症するので、サプリメントとしてのDHAの効果は皮膚炎の予防です。
DHA はその他に機能的な 効果 があるといわれています。それがどれぐらいエビデンスが集積しているかもご紹介します。
DHAの効果はどこまで信用できるか(前編)
スペシャリティー・サプリメントと機能性表示食品
サプリメントは食事から摂取だけでは不足する栄養分を補充するために飲む食品と日本では定義されています。
アメリカではサプリメントの中で、不足すると将来的に病気を発症する可能性が高まるものを補給してその病気の予防に用いるサプリメントをスペシャリティー・サプリメントと名付けています。
日本でも機能性表示ができる食品表示が実施になり、サプリメントの一部が機能性表示食品として販売されています。しかし、機能性表示食品は厚生労働省や消費者庁での審議を受けているものではなく、自己責任でサプリメントを使用することになります。
機能性表示食品の申請のための資料はすべて消費者庁のホームページで公開されています。使用される人はこの資料を御覧になる方が良いと思います。
DHAの売り上げ
DHAはスペシャリティー・サプリメントとしてアメリカでの売り上げを伸ばしています。
DHA、EPAとα-リノレン酸合わせたオメガ3系脂肪酸の売上高は2013年の全世界の売り上げは21億500万円で、アメリカがその4割を占めています。
しかし、2013年7月に前立腺がんのリスク増加と関連する可能性を示唆する文献が出て、一時売り上げが伸びなくなりましたが、その研究では因果関係が明らかになっていないことから数年で回復すると言われています。
もともとDHAは医薬品でした
DHAはもともと高コレステロール血症の医薬品として販売されていましたが、スタチン系の薬物が販売されてから、効果がスタチン系に比べて弱いことから、医薬品としては使われなくなり、サプリメントの成分として認められることになりました。
日本では医薬品の成分が入っていると食品としては認められません。DHAとコエンザイムQはかつて医薬品でしたが、DHAは上記の理由で、コエンザイムQは販売中に効果に対する疑問が持たれ、プラセボとの比較試験を厚生労働省は製薬会社に求めました。
その結果はプラセボと同様の効果しかないことが判明し、医薬品としての承認は取り消されて、サプリメントの成分としてしようが可能になりました。
まとめ
DHAの効果はどこまで信用できるか(前編)
スペシャリティー・サプリメントと機能性表示食品
DHAの売り上げ
もともとDHAは医薬品でした